転職活動をスタートするにあたり、誰もが通る最初の難関は、履歴書・職務経歴書の作成です。
インターネット上に様々なフォーマットも出回っており、「とりあえず」作成すること自体は難しくありません。
しかしながら、人事や採用担当者は、書類選考において応募書類に何が書かれているのかで、応募者と面接するかしないかを判断するため、どのような内容を記述し、自分の魅力をアピールするかは、とても重要なポイントです。
今回は、その重要性をご理解頂くとともに、作成にあたって意識しておきたいことをまとめて行きたいと思います。
書類を通して伝わるのは、実績や職務経歴だけではない!
採用担当者は、当然履歴書や職務経歴書に書かれているこれまでの経験内容から、応募者が即戦力なのかどうかという点を判断しています。ただし、その点以上に、以下の様な点から様々な要素を読み取ろうとします。
1)論理的思考力、構成力
職務経歴書は、何もない白紙の状態から書き起こすことになるため、いろいろな個性が現れます。
重要な情報や特にアピールしたい内容を、いかに読み手に伝わりやすい形で構成できているか、細かな情報をいかに整理して記述できているか、など職務経歴書の書き方一つで、入社後にこの応募者はどのような資料作成をするのか、ということなどが想像できます。
2)コミュニケーション能力
異業界への転職を検討している場合、採用担当者が応募者の在籍している業界について詳しくないケースも多々あります。業界用語を多用したりしすぎると、採用担当者にとっては、よく理解できない内容が大半を占めてしまいます。また、相手の立場に立ったコミュニケーションを取れない人なのではないか、という懸念を持たれる可能性もあります。
書類作成も、あくまで人と人のコミュニケーションの一つであることを忘れず、なるべく平易でシンプルな記述を心がける事が必要です。
3)仕事の丁寧さ
手書きの履歴書を必須とする企業は少なくなってきましたが、一定の企業では履歴書は手書きを求められることもあります。これは字の綺麗さを見ているわけではなく、いかに丁寧に作成しようとしたか、ひいては仕事においても丁寧な取り組み方をしてくれる人なのか、を見ようとしているケースも有ります。
以上のように、応募書類から採用担当者は様々なことを読み取ろうとします。社会人経験の年数が少なく、記述できる事柄が少ないとしても、あまり殺風景な職務経歴書では、応募意欲を疑われてしまうこともあります。
一般的に、書類選考の通過率は15%〜30%程度と言われている中で、履歴書・職務経歴書の内容は、転職活動の成功率にも大きな影響を与えます。
その重要性を認識し、また何を見られているのかという点も意識しながら作成していくことをお勧めいたします。